飛鳥時代に作られた、日本最古のチーズ”蘇”は、平安時代には貴重な食品として貴族階級で独占されていました。そのため、貴族が衰退し武士の時代に移るとともに、作られなくなってしまったようです。
その後、日本の歴史に再び乳製品が登場するのは江戸時代です。八代将軍吉宗が千葉に牧場を作り、バターのような「白牛酪」を作り始めました。「白牛酪」は疲労回復などの健康食品として、削って食べたり、湯に溶かして飲んだと言われています。
日本で現在のようなチーズが製造されたのは、明治時代に入ってからで、北海道で試験的に製造が開始されました。その後、修道院でもチーズが製造されましたが、当時の食卓にはほとんど普及せず、チーズが本格的に普及したのは戦後、さらに東京オリンピック以降となります。食文化の西洋化によるピザの普及が大きな要因とも考えられています。
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