チーズを楽しむ
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チーズの世界
日本のチーズの歴史①
日本に乳製品が伝わってきたのは聖徳太子が活躍した、飛鳥時代と言われています。この頃のチーズは「蘇」と呼ばれており、日本最古のチーズだと考えられています。
蘇は現在のチーズの作り方とは異なり、牛乳を煮詰めて作った(ヨーグルトを固めたようなもの)だと推測されます。
当時は天皇に献上するために作られていました。その後、武士が台頭するようになり、「蘇」もだんだんと作られなくなってしまったようです。
醍醐味という言葉の由来
実はこの「蘇」は『大般涅槃経』という仏典に登場しております。 そのお経の中に「牛より乳を出し、乳より酪(らく)を出し、酪より生酥(せいそ)を出し、生酥より熟酥(じゅくそ)を出し、熟酥より醍醐を出す。醍醐は最上なり。 もし服する者あらば、衆病皆除く。あらゆる諸薬の悉(ことごとく)く其の中に入る」との文言があります。 この文言は、牛乳の加工度が「酪」「生酥」「熟酥」「醍醐」のように上がるほどその風味を増すように、より高度な教義(十二部経、修多羅、方等経、般若波羅蜜、大涅槃経)に接することにより、やがて最上の境地(悟り)に達すると解釈されており、ここから物事の真の面白さを表す”醍醐味”という言葉が誕生しました。 ※『大般涅槃経』(だいはつねはんぎよう)は、インドから中国の北涼(ほくりょう)に来た曇無讖(どんむしん)というお坊さんが、421年頃にお釈迦様の教えを漢語に翻訳したもの。
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